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ウィルスが流行っている時に雪火という疫病が流行った大江戸のねつ造未来を書いてます。ちょっとシャレにならねぇと思いました。
創作において、とくに伝染病は罹病されて苦しんでいるひとがいらっしゃるのであまりストレートにこの病、としないほうがいいと思って現実の病名にするのを避けました。医学には詳しくないし。この世にはない病気です。
既存の病気についてかいてはいけない、というのではなくて、リアリティを持たせる、人に知られていない難病を周知させる、というのに書くことはもちろん有効だし有用だと思います。
でもコレ、ファンタジー(?)だから。
メインは晋ちゃんと銀さんの行きて帰りし物語なので。
それに労咳だったら、あれだけ半端にテクノロジーが発達している大江戸においては、錠剤一個で治っちゃうんじゃないかと思いまして、治るの難しい宇宙外来の病気、ってーことにしました。
なので雪火はフィクションです。
えーとあとね、斜め右下の本棚をみていただけると分かると思いますが、わたし王侯貴族ものが大好物でさいきんばさばさ読みあさってるんですけど、
↓こういうシリーズがあるんですけどね。
最近一押しなんですけど、これのCDドラマの主役カップルの声が杉田(銀ちゃん)さん×小林(さっちゃん)さんなんですわ。
いやああああああああああああ!
いや、けしてさっちゃんが嫌いって訳じゃないんですよ。でもなんか萎えた…。誰だこのキャスティング考えたの。実際あってる。あってるよ?
暴君×天然だもんね。
梅花凋落5を更新しました。
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家に帰ったら万事屋は酷いことになっていた。
「お帰り銀ちゃん、ご飯もらってきたアルか?」
「あ、銀さんお客様ですよ」
「おー、ただいまって、なにこの段ボールの山? つか、このメガネかけた黒いてるてる坊主はなんなんだ? うちのメガネか? 新八なのか?」
迎えに出てきた神楽に重箱を渡しながら、銀時はあたりを見回した。
あのー。台所も、居間も和室もダンボールでギッチギチで窓から光も入らなくて電気代がもったいないんですけど。
「誰がメガネだーっ!! いやメガネだけどもメガネが僕じゃないですから!」
銀時は己のアイデンティティと戦っている少年をさらりと無視して、ソファーに行儀よく座っている謎の人物を見た。
新八と似たような格好をしている。顔のあたりは絽のように透けていてそれでようやく誰だか分かった。快援隊の陸奥だ。
「えーと、こんなところで何してんの? 辰馬は? この段ボールの山、あんたの仕業? うちを倉庫代わりにするならそれなりにあれよ? 出すもん出してもらうよ?」
「むろん、ビジネスにきとるき」
陸奥は変わらず淡々とクールビューティだった。無表情で銀時の質問に答え始める。
「防菌スーツ一千着。おんしらに配ってほしい」
「これ着てると雪火に罹りにくくなるそうですよ」
だから新八までもが着ている訳だ。雪火は空気感染だからマスクだけでもそれなりの予防になる。こういう類いのスーツは今までもあったが、医療機関を優先に配布され、確か品薄になっていたはずだが。
「一千て…」
一千着もよくもかき集められたものだ。流石宇宙をまたにかける貿易会社というべきか。
「慈善事業じゃ。ただし全戸に配布できるほどの金銭的余裕はないき、どこに配るかはおんしらに任せるぜよ」
つまりタダか。銀時は陸奥の向かいに座って新八のくんだ水を飲む。煎茶までが流通不足で高騰している最中だからだ。
「お前らそんなんで儲かるの?」
「幕府と高杉両方から一万着の大口注文が入っちょる。それに評判は金では買えん」
今ここで名を挙げて持ち直した時に快援隊のさばく商品を買ってもらおうという算段か。ただ大江戸が持ち直すかどうかは何の保証もない。つまりこれはビジネスを視野に入れているとはいえ、純然たる救いの手なのだろう。
「なるほど。それで背中に快援隊の名前入りか。分かった。任せときな。報酬はこれもう一千で」
そういうと陸奥は一瞬目を見張ったが、ふうと息をついて頷いた。
「まあ、いいぜよ。それから坂本のことは…心配いらん。仲間を守って傷を負ったがの、全部自業自得じゃ」
「注文の品が揃ったき」
「なら届けてくるぜよ」
「おんしが? 高杉は来るなっちゅう話じゃったろう」
「だからこそ行くんじゃ。それに今度こそ見届けてやらにゃあいかんぜよ」
「ちゅうて、結局襲われたぜたよ。分かってて行ったんじゃ」
できるだけ問題のないように陸奥は説明したが、どうもそれだけではないようだった。だったら、辰馬が直接ここへこない訳がない。怪我くらいで身動きとれなくなる辰馬ではないだろう。
「それだけじゃねぇだろ?」
「挙げ句に雪火に罹かったぜよ」
銀時をはなをほじっていた手を止めた。
「襲撃者の中に雪火がおっての。返り血を浴びたっちゅう話じゃ。今頃大人しう寝ちょるはずじゃが。見守るどころか、とんだ笑いぐさぜよ」
いいながら陸奥のまなじりがきつくなる。この様子じゃ辰馬は陸奥に殺されるかもなと思いながら銀時は頷いた。
「そーか」
「わしはこれからあの馬鹿のとどめば刺しに行ってくるき、なんかあれば伝えるぜよ」
葬られる寸前までしばき倒されるであろう辰馬に別れの言葉を? それとも京にいるだろうヅラ? まさか高杉にかと銀時は一瞬思った。
言葉にならない。誰に何を伝えたいのか。
「…。ばーか」
言いたいことは沢山あった。しかし伝えてもらうようなことだったか。ただ会って、直接言わなければ自分の気はすまないだろう。そんな時間が残されていればの話だが。
「分かったぜよ」
他に何かないのか、などとも言わずに陸奥はあっさりと引き下がった。言葉にしても伝えきれない何かがあるのだろうと分かっていたようだった。
だから辰馬も自ら行ったのだろう。そして陸奥も利益にならないと分かっていても止めなかったのだ。たとえ社長に死の危険が迫ろうとも。
辰馬から購入したというスーツのおかげでようやく自由に出歩けるようになった桂は辰馬襲撃の報を聞いて長州から京にかけつけた。
いけません、今の総督は危険ですと武市に言われたがもちろん桂は気にも止めずどんどんと屋敷の奥深くへと進む。
「高杉、坂本が」
そういいかけた後、桂は言葉をのんだ。
なるほど、危険というのは確かだ。
高杉は京人と変わらぬほど色が白く、目元と桶を掴んだ指先がうっすらと赤みがかっていた。元から色気のある男だが、久しぶりに見た同門の幼なじみはどうしたことかますます艶がましている。
まあ、子供の頃から知っている桂には免疫があるから、この毒気はうつくしいなと目が覚めるような心地になる程度にしか効かないのだが。常人にはきついものがあるだろう。つまり危険。
それより。
「お前、どうした、熱でもあるのか? 大体この真冬に襦袢一枚でおる奴があるか! 綿入れはどうした? 足袋もはかずに」
「風呂上がりなんだよ、いきなり来たくせになんだ。お前は俺の母上か」
ああ、だから今の高杉は危険で、桶なんか持っていたのか。そしてほんのり潤んだような目をしていて、色っぽいのかと納得しながら桂は言った。
「お前の御母堂からはくれぐれもよろしくと。高杉お前、痩せたんじゃないのか」
「ほんと口うるせぇヅラだな。何しに来たんだ、うぜぇ」
高杉はぶつぶついいながら、椿の花の袷を着、帯を締める。そして片腕をぬいて懐手にした。そうすると、痩せたと思ったのは気のせいで、いつもの体の厚みに見える。桂はそれ以上体重について言及するのをやめて、名前を訂正する。
「ヅラではない桂だ! 坂本が襲撃されたと聞いてな」
「だからなんだ。知るか」
「お前が怒るのも最もだが誰がやったのか分かったのか」
「だから知るか。あんなもじゃげは陸奥に殺されればいい。もしくは雪火にな」
「うつったのか」
罹患すれば五割は死ぬ。桂の同志にも病死者が出ていたからそれは説明されなくとも分かっていた。
桂は舌打ちする。
防菌スーツなど納入しているくらいだ、自分こそそれで身を守っていなかったのか。しかし辰馬は前向きすぎてうかつなところがある。自分だけは罹らないと思い込んでいたのかもしれない。
「くくく、本物の馬鹿だろ。まあ十分役には立ったし、解放してやる。うまいところで手を引けたんじゃねぇか? あいつらしい悪運だ」
それで大魔王様の魔の手から逃れられても雪火で死んだら元も子もないだろうに。だが確かに、自分も高杉も辰馬が雪火などでは死なないだろうとどこかで思っている。うかつでばかなもじゃげだがゴキブリ並みにしぶどいイメージが植え付けられていた。脳裏に浮かぶのはあの気が抜けるような笑顔しかない。
どう思い返しても、叩いても斬ってもそして雪火でも死にそうになかった。
(だから悪運か)
「そうか。ところで高杉、お前本当に熱はないんだな?」
桂は頷きながら先ほど感じて不審に念を押す。
辰馬は雪火では死なないだろうが、しかしこの男はどうだろう。昔から病の類いを悉く拾って来た。流感しかり、肺炎しかり、インフルエンザしかり、気管支炎しかり。
もっとも高杉は十人のうちの一人だという話だ。だがだからといって熱をださないとはいえない。流感しでも、肺炎でも、インフルエンザでも、気管支炎でも熱は出るし、この時期はどれも命取りになる。
しかし確かめたくとも紙や書物が散乱していて高杉のそばまで近づくには、一度廊下へ出て上座の雪見障子から入り直さなくてはならない。桂が紙の結界を睨みながら迷っていると、当の高杉から睨まれてしまった。
「しつけぇ」
下がれと手を振る。これ以上やると本格的に怒らせてしまう。機嫌を取ってやる義理はないが、気が立つと触れさせもしなくなる。どちらにしろ熱は測れないだろう。桂はため息をつきながら踵を返した。
「あと、部屋はちゃんと片付けておけ」
全く。こんな散らかった部屋ではろくに話もできない。案内をさせずに直に居室へ来たのが悪いのだが、茶の一つも出してもらえなかったなと思いながら桂は廊下へ出る。こちらも慌てて出て来て手みやげの一つもなかったが。
「おい、武市ぃ、小姑がお帰りだ」
「小姑ではない、桂だ」
「はい、ただいま」
まあこのように側近が控えているのだ。高杉の体調管理も十全になされているだろう。確かに小姑のように桂がいつまでも気遣う必要もない。高杉ももう二十代も後半に突入している。子供ではなかった。
桂は辰馬の療養先を聞き出してから丁重に武市に見送られた。
近づかせてももらえぬまま、体よく追い出されたとも言うがその時には気づかなかった。
辰馬の気を取られていたせいもある。
その辰馬と言えば、笑った顔のまま昏睡して、無表情で逆上した陸奥に撲殺されそうになる寸前だった。
次は真撰組のターンです。なかなか日本の夜明けはこないなぁ。
「お帰り銀ちゃん、ご飯もらってきたアルか?」
「あ、銀さんお客様ですよ」
「おー、ただいまって、なにこの段ボールの山? つか、このメガネかけた黒いてるてる坊主はなんなんだ? うちのメガネか? 新八なのか?」
迎えに出てきた神楽に重箱を渡しながら、銀時はあたりを見回した。
あのー。台所も、居間も和室もダンボールでギッチギチで窓から光も入らなくて電気代がもったいないんですけど。
「誰がメガネだーっ!! いやメガネだけどもメガネが僕じゃないですから!」
銀時は己のアイデンティティと戦っている少年をさらりと無視して、ソファーに行儀よく座っている謎の人物を見た。
新八と似たような格好をしている。顔のあたりは絽のように透けていてそれでようやく誰だか分かった。快援隊の陸奥だ。
「えーと、こんなところで何してんの? 辰馬は? この段ボールの山、あんたの仕業? うちを倉庫代わりにするならそれなりにあれよ? 出すもん出してもらうよ?」
「むろん、ビジネスにきとるき」
陸奥は変わらず淡々とクールビューティだった。無表情で銀時の質問に答え始める。
「防菌スーツ一千着。おんしらに配ってほしい」
「これ着てると雪火に罹りにくくなるそうですよ」
だから新八までもが着ている訳だ。雪火は空気感染だからマスクだけでもそれなりの予防になる。こういう類いのスーツは今までもあったが、医療機関を優先に配布され、確か品薄になっていたはずだが。
「一千て…」
一千着もよくもかき集められたものだ。流石宇宙をまたにかける貿易会社というべきか。
「慈善事業じゃ。ただし全戸に配布できるほどの金銭的余裕はないき、どこに配るかはおんしらに任せるぜよ」
つまりタダか。銀時は陸奥の向かいに座って新八のくんだ水を飲む。煎茶までが流通不足で高騰している最中だからだ。
「お前らそんなんで儲かるの?」
「幕府と高杉両方から一万着の大口注文が入っちょる。それに評判は金では買えん」
今ここで名を挙げて持ち直した時に快援隊のさばく商品を買ってもらおうという算段か。ただ大江戸が持ち直すかどうかは何の保証もない。つまりこれはビジネスを視野に入れているとはいえ、純然たる救いの手なのだろう。
「なるほど。それで背中に快援隊の名前入りか。分かった。任せときな。報酬はこれもう一千で」
そういうと陸奥は一瞬目を見張ったが、ふうと息をついて頷いた。
「まあ、いいぜよ。それから坂本のことは…心配いらん。仲間を守って傷を負ったがの、全部自業自得じゃ」
「注文の品が揃ったき」
「なら届けてくるぜよ」
「おんしが? 高杉は来るなっちゅう話じゃったろう」
「だからこそ行くんじゃ。それに今度こそ見届けてやらにゃあいかんぜよ」
「ちゅうて、結局襲われたぜたよ。分かってて行ったんじゃ」
できるだけ問題のないように陸奥は説明したが、どうもそれだけではないようだった。だったら、辰馬が直接ここへこない訳がない。怪我くらいで身動きとれなくなる辰馬ではないだろう。
「それだけじゃねぇだろ?」
「挙げ句に雪火に罹かったぜよ」
銀時をはなをほじっていた手を止めた。
「襲撃者の中に雪火がおっての。返り血を浴びたっちゅう話じゃ。今頃大人しう寝ちょるはずじゃが。見守るどころか、とんだ笑いぐさぜよ」
いいながら陸奥のまなじりがきつくなる。この様子じゃ辰馬は陸奥に殺されるかもなと思いながら銀時は頷いた。
「そーか」
「わしはこれからあの馬鹿のとどめば刺しに行ってくるき、なんかあれば伝えるぜよ」
葬られる寸前までしばき倒されるであろう辰馬に別れの言葉を? それとも京にいるだろうヅラ? まさか高杉にかと銀時は一瞬思った。
言葉にならない。誰に何を伝えたいのか。
「…。ばーか」
言いたいことは沢山あった。しかし伝えてもらうようなことだったか。ただ会って、直接言わなければ自分の気はすまないだろう。そんな時間が残されていればの話だが。
「分かったぜよ」
他に何かないのか、などとも言わずに陸奥はあっさりと引き下がった。言葉にしても伝えきれない何かがあるのだろうと分かっていたようだった。
だから辰馬も自ら行ったのだろう。そして陸奥も利益にならないと分かっていても止めなかったのだ。たとえ社長に死の危険が迫ろうとも。
辰馬から購入したというスーツのおかげでようやく自由に出歩けるようになった桂は辰馬襲撃の報を聞いて長州から京にかけつけた。
いけません、今の総督は危険ですと武市に言われたがもちろん桂は気にも止めずどんどんと屋敷の奥深くへと進む。
「高杉、坂本が」
そういいかけた後、桂は言葉をのんだ。
なるほど、危険というのは確かだ。
高杉は京人と変わらぬほど色が白く、目元と桶を掴んだ指先がうっすらと赤みがかっていた。元から色気のある男だが、久しぶりに見た同門の幼なじみはどうしたことかますます艶がましている。
まあ、子供の頃から知っている桂には免疫があるから、この毒気はうつくしいなと目が覚めるような心地になる程度にしか効かないのだが。常人にはきついものがあるだろう。つまり危険。
それより。
「お前、どうした、熱でもあるのか? 大体この真冬に襦袢一枚でおる奴があるか! 綿入れはどうした? 足袋もはかずに」
「風呂上がりなんだよ、いきなり来たくせになんだ。お前は俺の母上か」
ああ、だから今の高杉は危険で、桶なんか持っていたのか。そしてほんのり潤んだような目をしていて、色っぽいのかと納得しながら桂は言った。
「お前の御母堂からはくれぐれもよろしくと。高杉お前、痩せたんじゃないのか」
「ほんと口うるせぇヅラだな。何しに来たんだ、うぜぇ」
高杉はぶつぶついいながら、椿の花の袷を着、帯を締める。そして片腕をぬいて懐手にした。そうすると、痩せたと思ったのは気のせいで、いつもの体の厚みに見える。桂はそれ以上体重について言及するのをやめて、名前を訂正する。
「ヅラではない桂だ! 坂本が襲撃されたと聞いてな」
「だからなんだ。知るか」
「お前が怒るのも最もだが誰がやったのか分かったのか」
「だから知るか。あんなもじゃげは陸奥に殺されればいい。もしくは雪火にな」
「うつったのか」
罹患すれば五割は死ぬ。桂の同志にも病死者が出ていたからそれは説明されなくとも分かっていた。
桂は舌打ちする。
防菌スーツなど納入しているくらいだ、自分こそそれで身を守っていなかったのか。しかし辰馬は前向きすぎてうかつなところがある。自分だけは罹らないと思い込んでいたのかもしれない。
「くくく、本物の馬鹿だろ。まあ十分役には立ったし、解放してやる。うまいところで手を引けたんじゃねぇか? あいつらしい悪運だ」
それで大魔王様の魔の手から逃れられても雪火で死んだら元も子もないだろうに。だが確かに、自分も高杉も辰馬が雪火などでは死なないだろうとどこかで思っている。うかつでばかなもじゃげだがゴキブリ並みにしぶどいイメージが植え付けられていた。脳裏に浮かぶのはあの気が抜けるような笑顔しかない。
どう思い返しても、叩いても斬ってもそして雪火でも死にそうになかった。
(だから悪運か)
「そうか。ところで高杉、お前本当に熱はないんだな?」
桂は頷きながら先ほど感じて不審に念を押す。
辰馬は雪火では死なないだろうが、しかしこの男はどうだろう。昔から病の類いを悉く拾って来た。流感しかり、肺炎しかり、インフルエンザしかり、気管支炎しかり。
もっとも高杉は十人のうちの一人だという話だ。だがだからといって熱をださないとはいえない。流感しでも、肺炎でも、インフルエンザでも、気管支炎でも熱は出るし、この時期はどれも命取りになる。
しかし確かめたくとも紙や書物が散乱していて高杉のそばまで近づくには、一度廊下へ出て上座の雪見障子から入り直さなくてはならない。桂が紙の結界を睨みながら迷っていると、当の高杉から睨まれてしまった。
「しつけぇ」
下がれと手を振る。これ以上やると本格的に怒らせてしまう。機嫌を取ってやる義理はないが、気が立つと触れさせもしなくなる。どちらにしろ熱は測れないだろう。桂はため息をつきながら踵を返した。
「あと、部屋はちゃんと片付けておけ」
全く。こんな散らかった部屋ではろくに話もできない。案内をさせずに直に居室へ来たのが悪いのだが、茶の一つも出してもらえなかったなと思いながら桂は廊下へ出る。こちらも慌てて出て来て手みやげの一つもなかったが。
「おい、武市ぃ、小姑がお帰りだ」
「小姑ではない、桂だ」
「はい、ただいま」
まあこのように側近が控えているのだ。高杉の体調管理も十全になされているだろう。確かに小姑のように桂がいつまでも気遣う必要もない。高杉ももう二十代も後半に突入している。子供ではなかった。
桂は辰馬の療養先を聞き出してから丁重に武市に見送られた。
近づかせてももらえぬまま、体よく追い出されたとも言うがその時には気づかなかった。
辰馬の気を取られていたせいもある。
その辰馬と言えば、笑った顔のまま昏睡して、無表情で逆上した陸奥に撲殺されそうになる寸前だった。
次は真撰組のターンです。なかなか日本の夜明けはこないなぁ。
苦手なものが多いな。無敵のヒーローにはありえないことだけども、Sだから痛いのやなのかな。
幽霊に歯医者が怖いのか。
うい奴だ。
でも意地っ張り。
幽霊話も書きたいです。
あ、そういえばワンピスペースでとってた夏コミは落ちてしまったので、このペースでブログの更新を続けて行きたい所存です。
早く梅花凋落終わらせて、白いわんこを書いて新婚さんに突入したい。
あと金魂と3Zとかも書いてみたい。神よあたしにスピードリングをあたえたまへ。
まあ書くのは自力でなんとかするとして、夏コミで銀高たくさん買えるといいなと思ってます。まだ二ヶ月以上も先だよ。あ〜、早く夏コミにならないかな!
というわけで梅花凋落6を更新しました。
幽霊に歯医者が怖いのか。
うい奴だ。
でも意地っ張り。
幽霊話も書きたいです。
あ、そういえばワンピスペースでとってた夏コミは落ちてしまったので、このペースでブログの更新を続けて行きたい所存です。
早く梅花凋落終わらせて、白いわんこを書いて新婚さんに突入したい。
あと金魂と3Zとかも書いてみたい。神よあたしにスピードリングをあたえたまへ。
まあ書くのは自力でなんとかするとして、夏コミで銀高たくさん買えるといいなと思ってます。まだ二ヶ月以上も先だよ。あ〜、早く夏コミにならないかな!
というわけで梅花凋落6を更新しました。