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銀高にはまった時にすごーくみたくて、皆さんのジャンプツアーレポとか読みあさって詳細にストーリーは分かっているけど、見たいよね! 総督高杉!
まだ清楚可憐なピュア杉と銀ちゃんとの意地っ張りラブストーリー。
発売してくれて嬉しいです。
ジャケットとか付録とかきっと悶えさせてくれんだろ? と期待する。

それにしてもじゃんぴの人気投票ネタももの凄く面白かったです。本館の日記に我慢しきれずに書いちゃったけど、来週あたり高杉出てもいいんじゃね?
86位の天知先生がかいてくれないかなぁ。

梅花凋落9を更新しました。ちょっとずつ長く書いてるんだけど、ブログの表示形式だとあまり長くなったように見えないので切ないぜ。
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 ではどうする気だと身構える近藤に高杉は懐から書面を出して片手に掲げた。
「殺さねぇよ。勝を通して、真選組副長から助命嘆願の書面が届いてる」
(やっぱり生きてたか、トシ! 良かった…!)
 素早い対応だと高杉はほめながら、それを放った。
「高杉殿! 我らは承服できません。真選組にはわが土州の人材も犠牲になっております」
「許すとは言ってねぇ。吉田も杉山も宮部の親父も死んだ」
 前へ出た総督の一人に高杉はそう言った。
 真選組が取締り、その最中に死んだ攘夷志士はここにいる者たちの仲間だったのだ。
 高杉の言った通り、官軍のどこへ行っても同じように近藤は恨まれているだろう。しかし間違ったことをしたとは思っていない。江戸の治安を守る為だった。真選組は警察として命令を受け、職務を全うした。
 その為に死んでも悔いはない。覚悟は出来ている。
真選組はひとたび幕府お抱えとして禄を食んだ。何事が起ころうとも、その恩は忘れてはならないし、信じて実行した大義を翻すつもりはない。
「安心しろ。俺も同じように恨まれてる。この戦いの最中、幕府は俺の師の墓を壊した」
 政治犯、吉田松陽。それが高杉の師だということは調べがついている。それどころか、彼の教え子のほとんどが、攘夷戦争に参加し、生き残った後には幕府に楯突くテロリストになった。危険な思想を持っていたのは間違いない。そう、教え子たちが身をもって証明したようなものだ。
 しかし幕府の役人もどうして死者を冒涜したのか。見せしめか。心ないことをしたものだ。ますます怒らせるだけだとは思わなかったのだろうか。それとも倒幕軍のような反乱はすぐに踏みつぶせると甘く見ていたのか。
 恐らくそれだろう。
正直、近藤も高杉が京に入るまでここまでやるとは思っていなかったのだ。悪魔のように頭が切れることもしっていた。息をするように簡単に人心を操作するとも。甘く見ればざっくりと手痛い致命傷を負わされる、そうして何人もの隊士を失った。
 けれども所詮、テロリスト。火もないところに火つけして回っているが真選組がいる限り大火にはさせない、残らず鎮火させる、そう思っていた。まさか大江戸から遠く離れた地で挙兵し、ここまで情勢をひっくり返すとは。
「それが真選組の仕業ではなくとも。どちらにしろお前を赦す道理はねぇ…」
 高杉はいっそ優しく問いかけた。
「なあ近藤。生き地獄を見たことがあるか?」
 近藤は目を見開く。
 高杉が鬼になった理由は吉田松陽処刑、だけではない。攘夷戦争を戦った部下を幕府の手で処刑されたからでもあった。
「まさか、貴様真選組を」
 部下を捕縛して処刑する気か。近藤は前へ、高杉に飛びかかろうとした。監視のものに阻まれて、もちろん実行することはできなかったが。
「今ここで、殺してもお前は死んで不朽になるだけだ。そしてお前の部下たちはこぞって仇を討ちにくるだろう。俺たちがそうしたようにな。だからお前は殺させねぇ。名誉の戦死なんてもっての他だ。楽に死なせてなんかやらねぇよ。死んだ方がましだってものを見せてやる。俺が、俺たちが見続けて来たのと同じものをな」
 それは慈悲からの申し出ではなかった。もっと暗く、むごたらしい、怨嗟に満ちた制裁だった。
「あいつらを貴様に殺させはしない!」
「奇遇だな。俺もそう思ってた」
 始終優位に立ち続けた高杉はそこで眉を顰めた。口元に片手を当てて長い間咳き込み、驚くほどの大量の血を吐いた。
「雪火」
 江戸市中では高杉がバイオテロの為に雪火ウィルスを持ち込んだのだという噂が幕府によって広められていたが。持ち込んだウィルスに自ら感染するほど高杉は愚かではない。その件に関してだけは、高杉は関わっていないのだろう。
 なんて皮肉だ。それがこのような形で実証されるとは。
「総督!」
 居並んでいた幹部たちが高杉を一斉に注視し、近づこうと列を乱した。その幹部を高杉は視線一つで静止させた。
「お前らも総督だろう」
 赤く染まった口元を拭いながら、切れ切れの息の隙間からそう言う。
「高杉、貴様…」
 しかも末期だ。
 内蔵は破壊され、内出血が始まっている。血を吐くのはそのためだ。あの体で戦っていたのか。息をするにも痛むはずだ。その上、高熱が頭を鈍らせる。
 既に山崎が高杉雪火の可能性を指摘していた。だが信じてはいなかった。どこかに傷を負ったのだろうと。
「ああ…そうだ。俺の悪夢はもう終わる。だが近藤。てめぇのは今から始まるのさ」
 立ち上がって近づいてくる高杉は鈍るどころか怜悧そのものだった。身を焦がす熱さも、死への恐怖も、一息ごとに増す苦痛もかけらも見当たらず、ただ悪魔のように傲岸で、美しく、冷酷だった。
「何も出来ないまま、部下たちの行く末を見ているがいい」
 縛られて身動きの取れない近藤に、高杉は赤い血を滴らせた手を伸ばす。そして無精髭のはえた頬にその白い指を這わせようと。



 連れ出されて行く近藤を、もはや殺せというものは一人もいなかった。侍にとって、大勢の部下を率い命を預かる上司としてこれほど屈辱的な処遇もないだろう。
(頭が虜囚なんぞになるもんじゃねぇ)
 そう思いながら高杉は指示をだした。
「近藤は使えるカードだ。絆されてトドメを刺すなよ」
「はっ」
 これで近藤の身柄を押さえておく限り、真選組への牽制になる。仇を討とうする無駄な攻撃に晒されることもないと大体の者は理解しただろう。
 そして虜は囮にもなりうる。もし救出しようと言う無謀の輩が現れるなら、近藤の眼前で虐殺すればいい。
 真選組は早々に近藤を諦めるのが奴のためだと分かるだろうか。
どちらにしろ救うのも、諦めるのも苦痛が待っている。それを思って、獣は満足げに喉を鳴らした。
(絆ってのは厄介なもんだ)
 だがそれでもあえて人は繋がりたがる。死をも超えて。そうして高杉も多くの者と繋がって来た。
 今も。
 高杉は息をついて、消毒を、と言う声を背に会議所から出る。
「晋助さま。少し休まれた方が」
 幕営の外に控えていた来島が言うのを高杉は遮った。
「平気だ」
「でも」
 来島はなおもいい募る。
 それほどやつれて見えるだろうか。確かに、輸血の針を刺す場所が見つからないほど高杉の体はぼろぼろだ。内蔵といい、血管といい、限界が近いだろう。
江戸の決戦に間に合うかどうか。梅花は凋落し、桜にはなお早い。
寝ている暇はない。
 時折諦めも心をよぎるが、これほど江戸に近づいてしまえば、この命が尽きるまでは足掻きたかった。そのために屍を越え汚泥を啜り血の海に這いつくばって生きて来たのだから。
 少しでも江戸に近づきたかった。幕府崩壊の足音はもう、誰の耳にも聞こえているのだ。出来ればこの残された目でその日を焼き付けたかった。そして最後に。
 高杉は腰の長刀に触れた。
 銀時は来るだろうか? 分からない。だがもしもその時が訪れ、高杉が銀時にまみえる為には休んでいてはいけない。
 高杉は今にも泣き出しそうな顔をする来島に告げる。
「同情なら要らねぇぞ。俺はやりたいようにしてんだから」
 痛みは鎮痛剤である程度なら散らせたが、体中の不具合から来るだるさばかりはどうにもならない。近頃では横になって寝付けば二度と起き上がれないのではないかと思う。
 横になってしまえば終いだ。
 しかし来島は高杉の拒絶に食い下がる。
「大事なものを惜しむのは同情なんかじゃないっすよ。晋助さまには願いを叶えてほしいっす。だけど」
 そういって来島は左胸を押さえた。ここがいたくなるのが嫌だから。晋助さまに苦しんでほしくないのは自分のためっす。と、いっそただのエゴのように語った。それは来島の甘さで、言い換えるなら優しさだろう。
「俺は誓いに命を掛けた。最後まで悔いのねぇようにしてぇんだよ」
 分かっていたが高杉は頷かなかった。例えどんなに部下を泣かせても、目的の為なら手段を選ばないと決めた通りに。
「晋助さま…」
 来島が高杉の名を呼ぶのとそれはほとんど同時だった。
「高杉!」
 屯所にしている寺にあがり、廊下を曲がったところでどかどかと桂がやってくるのが見えた。
 行儀の良い桂は追われる身であることも手伝って日頃から静々と足音もたてないのにこれは相当怒っているなと高杉は思った。何やら形相も変わっている。
「ヅラ、てめぇこんなところまで何の用だ」
 京に足止めしていたはずなのに、と狭い視界でその後ろを伺うと傷だらけの男と顔に特徴的なホクロのある男が諦めきった顔でついてきていた。
 つまり足止めは失敗なのだろう。
 さて何処までがバレて、何に対して怒っているのか? それは誤摩化せることなのか。
 桂は思案しながら様子を見ている高杉に近づくと、防菌スーツの頭部を露出させ、顔を近づけた。みるみる桂の端整な顔が迫った。
(近ぇ!)
 口づけの距離だった。
 高杉は渾身の力で幻の左を繰り出す。
 戯れで口を吸うくらいなら面白がってやってみても良かったが、今は雪火だ。近藤同様うつしてやる気はない。
「何のつもりだ? お前はそういう冗談嫌いだろ、ヅラ」
 桂はヅラではない桂だと訂正すらしなかった。
「本当なんだな? 昔ならいざ知らず、常のお前なら避けはすまい」
 鳩尾を強かに殴りつけられ、吹っ飛ばされかけた桂はぐぐっと踏みとどまってまた顔を寄せて来た。
「何がだよ? 電波」
 高杉は後ずさって距離を取る。昔から桂は銀時以上に突拍子もないことを始める。
「お前が雪火だというのは?」
 最悪だ。
 そこまで気づかれたか。
 誤摩化そうと思考を巡らせたが今は分が悪かった。高杉は血を吐いたばかりで、手巾で拭いたとはいえあちこちに乾いた血が付いている。切り合いをした訳でもないのに。
(それとも近藤を拷問したことにでもするか)
 しかし桂の目を見ればもはやそんな誤摩化しは通用しないことが分かる。
(どっちにしろ手遅れだ)
 高杉は口を開く。
「…。…捨て身の攻撃だな。頼りにならねー御神酒徳利だぜ」
「酷いや高杉さん!」
「俺ら、これでも頑張ったんだぜ」
 揶揄された同郷の二人は口々に言い返した。










復讐の鬼と化してる総督が少しでも書けてるといい。
どうしてこんな子に銀さんが今でも惚れてるのかは次!
はえーと攘夷の人たちで真選組は入るかなぁ。
ペンタブを買ってあるんだけど、まだ入れてません。本当はこのブログはお絵描きもできるので、いろいろ落書きしてみたいことがある。

花火の時にかぶっていた笠は饅頭笠というんだよ、はともかく。
袴の時に厠へ行く時はどうするのかを、晋ちゃんで図解!
いや〜、皆さん知ってるかもしれないけどさ。一応。

あと子供時代は武家の子供しか袴は履かないんですって! 町人の子供には着けさせないそうです。一部例外もありそうだけどね。能の人とか士分だったかどうかは知りませんが、子役の子の衣装としてはあったんじゃないかと。

梅花凋落10を更新しました。






致命的欠陥が発覚したので修正しましたよ、10。
旧鬼兵隊の晒し首七人分だったのでもやっとしたんですけど。気をつけます。
ありがとうビスコさん! 超やべかった。これからも監修お願いします。
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